皆さま、平素より、お世話になっております。弁護士の吉田美希でございます。
桜も散り、すっかり春ですが、まだまだ寒い日も続きますね。さて、
池袋駅前への移転のお知らせに引き続き、近日発売される雑誌についてのお知らせです。
この度、4月17日発売の「サンデー毎日」という雑誌に、私が取材を受けた親子問題に関する記事が掲載されることとなりました。
今回の記事の題は、「親子絶縁のリアル」です。
(上記のリンク先の目次の欄、下の方にスクロールいただくと記載されています)
こちらの記事は、皆さまから大きな反響を受けている3月4日発売の雑誌「潮」の取材も担当してくださった記者さんが
取材してくださったものです。
題名には「絶縁」と書いてありますが、
私の回答を引用する形で、
法的には絶縁の制度がないことや、法的にできることが限られているということもきちんと記載されており、
センセーショナルに「毒親」「絶縁」といった言葉を並べる記事とは一線を画しております。
自分のケースでは法的に何ができるのだろうか、親と距離をおくと決意したはいいものの何から始めたらよいかわからない、
と悩んでいらっしゃる方たちにもおすすめです。
また、実際のサバイバーさんを取材した内容も記載されていますので、
よりリアリティをもって、機能不全家族の実態とそこで苦しむ当事者の姿を知ることができると思います。
さらに、私たちサバイバーを苦しめる世間からの「家族なんだから」「親なんだから」という圧に対する違和感についても
とりあげられています。
本日も悩んでいらっしゃる方からの相談を受けました。
周りに理解されない苦しみを訴えてくる方が多いように感じています。
親との関係に悩んでいるというと、
そうはいっても「産んでもらったことや育ててもらったことに感謝しているでしょ?」などといってくる人たちがいます。
申し訳ないですが、そのようなことを他人に言えてしまう人は、想像力がないとしか言いようがないと思います。
産まれてきたことや育ててもらったことに感謝できるのは、安心していられて、人生を楽しめるからです。
自分は存在していていいと、自分を信じていられるからです。
そういう人生の土台となる部分を親や保護者に与えてもらうことができたからです。
そういった土台がなく、日々不安や恐怖でいっぱいで、家の中で生き抜くことがやっとなのに、
産んでもらったことや育ててもらったことに感謝の気持ちなど、芽生える暇もありません。
家という本来一番安らげるはずの場所で子ども時代に安心が得られなかった人間にとって、
それに気づいた当初、生きていることは苦痛です。
そこから自力で生きなおして、成長して生きていくことも、大変な道のりです。
それでも、そこを何とか踏ん張って、幸せをつかんでいくしかないのです。
本日も法律相談でこのようなメッセージを伝えさせていただきました。
今回の記事も、このようなメッセージが一人でも多くの方に届くといいなと思っています。
皆さまに読んでいただけたら嬉しく思います。
弊所は、今後とも、親子問題に取り組んでまいります。
令和4年4月15日 弁護士 吉田美希