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2018年04月25日(水)

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  • 男女問題

不倫の慰謝料

配偶者の不貞相手に慰謝料を請求したい!

 夫から別の女性との交際を打ち明けられた…
 妻の帰りが遅いので問い詰めたら別の男性と肉体関係を持っていたことが分かった…
 などという事態に直面した時,考えられる対応の1つとして,不貞相手に慰謝料を請求するということがあります。
 最高裁判所は,夫婦の一方の配偶者と肉体関係を持った第三者も,他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害したものとして違法性が認められ,他方の配偶者が被った精神的苦痛を慰謝すべき義務があるとして,不貞相手の不法行為責任を肯定していますので,不貞行為により権利が侵害されたとして慰謝料を請求することは可能です。

 しかしながら,慰謝料を請求したとしても,請求額をそのまま支払ってくるということは極稀です。ご本人からの請求であれば猶更高を括る相手方もいるのが実情ですし,作成してもらった文書を送ったとしても,結局交渉はご自身で行わなければならず,そうであれば金額で折り合わなかったり,不貞行為自体を認めなかったり,それどころか何の返答もしてこないということも珍しくなく,これによって更なる精神的苦痛を味わうということもあるでしょう。

 不貞相手への慰謝料請求というのは,単なる金銭の請求ではなく,すでに起こってしまったことにけじめをつけるという意味合いもそれなりにあるものと思われます。もしも慰謝料を受け取ったとしても,当然のことながら不貞行為の事実そのものがなくなるわけでも,それによって心が傷ついた事実がなくなるわけではありません。また,失われたものが本当の意味で取り戻せるわけでもないかもしれません。ただ,慰謝料請求の過程を通して,一連の出来事に区切りをつけて,新しい生活を始めるためのスタート地点に立つことはできるのではないでしょうか。

 本気で慰謝料請求をお考えであれば,証拠収集の方法や交渉を優位に進めるためという意味だけではなく,最初から最後までサポートが可能な代理人をつけて行うということが総合的に見て良い結果に結びつくこともございます。配偶者の不貞行為についての対応でお悩みであれば,まずはお気軽にご相談ください。

交際相手の配偶者から請求されてしまったら?

 不貞行為が他方の配偶者に対する不法行為となるのは,それが婚姻共同生活の平和の維持という権利ないし法的保護に値する利益を侵害するからです。そのため,すでに破たんしていた場合には,原則として,このような権利または法的保護に値する利益がないとして,不法行為責任を負いません。

 また,不法行為が成立するためには,故意または過失があることが要件となりますので,交際相手に配偶者がいることを知らず,知らなかったことについて過失がないという場合にも,不法行為責任を負うことにはなりません。

 ただし,訴訟においては,破たんの有無についてはかなり厳しく判断されることが多く,故意過失についても,単に「独身と聞いていた」「長年家庭内別居だと聞いていた」というだけでは故意も過失もなかったとは認められません。

 もっとも,仮に不法行為責任を負うこと自体は争うことが難しくても,慰謝料の金額についてはそれぞれのケースの個々の事情によって定まるものですので,世間で言われている「相場」が必ずしもご自身の場合に当てはまるわけではありません。

 不貞行為と一言で言っても当事者にはそれぞれ言い分があるのが通常です。

 ただ,それを単に伝えたとしても,請求者(交際相手の配偶者)にとっては,もしかしたら単なる言い訳としか聞いてもらえないかもしれません。話し合いにならないので,説得してほしい・指導してほしいということでご家族や会社に連絡してしまったり,間髪入れずに訴訟提起してきたりする相手方もいることでしょう。

 もしも慰謝料を請求されて,請求自体,あるいはその金額に疑問があるという場合には,その後の交渉や訴訟手続きのことも踏まえて,初期段階からきちんと防御する手立てを考えておくことが必要です。

 そのためには,総合的なサポートが可能な弁護士にご相談いただくのが,トータルで見ればよりスムーズな解決への第一歩であるといえます。

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